「不動産を売却するのに、どれくらいの期間がかかるのだろう」「できるだけ早く売るにはどうしたらいいの?」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。住み替えや資金計画を考えるうえで、売却期間の見通しはとても大切です。
この記事では、不動産売却にかかる期間の考え方と、査定から引き渡しまでの流れを段階ごとに解説します。あわせて、売却が長引く要因と、期間を早めるためのポイントもまとめました。高崎・前橋で不動産の売却を考えている方も、ぜひ参考にしてください。
- 不動産売却にかかる期間の考え方
- 査定から引き渡し・決済までの流れと各段階の目安
- 3種類の媒介契約の違い
- 売買契約で確認したい契約不適合責任
- 売却期間が長引く5つの要因と、早める5つのポイント
1. 不動産売却にかかる期間は物件によってさまざま
不動産売却にかかる期間は、物件の立地や種類、築年数などの条件によって大きく変わります。早く売れる物件もあれば、長期間かかる物件もあるため、半年ほどを見込んで余裕のある計画を立てておくと安心です。
また、売却価格の設定や依頼する不動産会社によっても期間は前後します。適切な金額と、信頼できる不動産会社を選ぶことが大切です。
2. 不動産を売却する流れと各段階の目安
売却全体の流れをイメージしておくと、どこに時間をかけるべきかが把握しやすくなります。査定から引き渡しまでの流れは次の通りです。各段階の期間はあくまで目安で、物件や買主の状況によって前後します。
不動産会社に査定を依頼する
まずは、所有している不動産の査定を不動産会社に依頼しましょう。金額は立地や物件の状況によって変わり、売却のしやすさや売却想定期間の設定に大きく影響します。
査定額で必ず売れるとは限りませんが、売却金額と周辺の相場を把握することが大切です。不動産会社には、地域の特性をよく理解している会社や、購入希望者を多く抱えている会社など、さまざまな特徴があります。
最終的に依頼するのは一社で問題ありませんが、少しでも納得できる価格で売るために、査定は複数の不動産会社に依頼するのがおすすめです。
媒介契約を獲得するために、査定金額を高く出す不動産会社もあります。査定金額の根拠について説明を受け、納得できた不動産会社に売却活動を依頼しましょう。
媒介契約を結ぶ
売却活動を依頼する不動産会社が決まったら、媒介契約を締結します。媒介契約には3つの契約形態があります。
| 契約形態 | 依頼できる会社 | 売主が自分で買主を探す |
|---|---|---|
| 専属専任媒介契約 | 1社のみ | できない |
| 専任媒介契約 | 1社のみ | できる |
| 一般媒介契約 | 複数社 | できる |
専属専任媒介契約は、不動産会社1社としか媒介契約を締結できない形態です。不動産会社は購入希望者が見つかれば売主側の仲介手数料を受け取れるため、優先的に売却活動をしてくれる可能性が高くなります。
専任媒介契約は、不動産会社1社と媒介契約を結びつつ、売主本人も購入希望者を探せる形態です。専属専任媒介契約と同様に依頼先が1社のため、業務の優先順位が上がりやすく、売却期間が短くなる可能性があります。
一般媒介契約は、複数の不動産会社と媒介契約を結べ、売主本人も購入希望者を探せる形態です。契約後に何も連絡がないと、売却活動をしてくれているのか不安になりますよね。報告のしかたを事前に確認し、しっかり対応してくれる不動産会社に依頼するのがおすすめです。
専属専任媒介契約や専任媒介契約では、一般に、不動産会社どうしで物件情報を共有する指定流通機構(レインズ)への登録や、売主への定期的な活動報告が行われます。登録の期限や報告の頻度などの決まりは、媒介契約を結ぶときに不動産会社から説明を受け、契約書で確認しましょう。
一般媒介契約は複数社に依頼できるため早く買主が見つかると思われがちですが、物件によっては不動産会社の業務の優先順位が落ちてしまう傾向があります。まずは専属専任媒介契約か専任媒介契約で、信頼できると感じた1社に依頼して様子を見るのがおすすめです。
売却活動
媒介契約を締結すると、不動産会社が売却活動を行います。
不動産会社は、ネットやチラシへの物件情報の掲載や、既存顧客への物件の打診を行い、購入希望者を探します。購入希望者が見つかると次は内覧になるため、印象を良くするためにも物件の清掃をしておきましょう。
内覧
内覧では、基本的に不動産会社の営業担当が物件を案内しますが、売主が物件をアピールするために同席することもできます。
物件周辺や最寄り駅のお店、生活環境の良さなどを伝えられるようにしておくと、購入希望者との会話が弾み、好印象を持ってもらえます。
買付(購入申込書)をもらう
内覧で物件を気に入ってもらえたら、不動産会社を経由して買付(購入申込書)を受け取ります。購入申込書には、購入希望者の希望価格や設備、入居時期などの条件が記載されています。
他の購入希望者の条件などと比較し、不動産会社と相談しながら売買契約を結ぶか検討しましょう。ただし、相談に時間をかけすぎると、購入希望者が他の物件を見つけてしまう可能性があります。
買付(購入申込書)は売買契約とは別のもので、この段階では申し込みが取り下げられることもあります。売買契約を結ぶまでは、売却が決まったわけではない点を覚えておきましょう。
売買契約
買付の内容に双方が合意したら、売買契約を結びます。事前に売買契約書の読み合わせを行うので、次のような項目に注目して内容を確認しましょう。
- 売買物件の表示
- 売買代金や手付金などの金額と支払い日
- 土地の面積・土地代金の精算
- 所有権の移転と引き渡し日
- 付帯設備等の引継ぎ方法
- 税金の精算
- 手付の解除
- 契約違反時の解除等
- ローン特約
- 契約不適合責任
引き渡し時期はもちろん、買主がローンを組むのかを確認し、ローン特約の内容をチェックしておきましょう。売買契約後に契約を破棄されるリスクを減らせます。
以前は「瑕疵担保責任」と呼ばれていましたが、2020年4月1日に施行された改正民法で「契約不適合責任」に改められました。引き渡した物件が、種類・品質・数量について契約の内容に適合しない場合に売主が負う責任です。
- 買主は、修補などの追完請求・代金の減額請求・損害賠償請求・契約の解除を求めることができます
- 買主は、不適合を知ってから1年以内に、その旨を売主へ通知する必要があります
物件の状態や不具合を買主ときちんと共有し、契約書にどう書かれているかを確認しておくことが大切です。詳しくは法務省の案内ページもご覧ください。
引き渡し・決済
売買契約の締結後は、不動産の引き渡しと決済です。
買主が住宅ローンを利用する場合は、ローン審査の結果を待ってから引き渡し日を設定します。基本的に売主は買主からの連絡を待つだけですが、スムーズに引き渡せるよう、物件の整理や、残債がある場合は金融機関への連絡を済ませておくことをおすすめします。
引き渡しと同時に売買代金を受け取り、残債の完済、登記費用や仲介手数料の支払いなどの手続きを済ませれば、不動産の売却は完了です。
3. 不動産売却の期間が長引く5つの要因
売却期間が長引く主な要因は、次の5つです。1つでも当てはまる項目があれば、見直しを検討してみましょう。
- 適正価格で売りに出していない
- 売却の時期が悪い
- 住宅ローンが残っている
- 営業担当のやる気がない
- 競合物件が魅力的
適正価格で売りに出していない
売り出し価格は、周辺の相場より高すぎても安すぎても売れ残る可能性があります。相場より高いと、購入希望者は安い物件に目が向くため売れにくくなります。
反対に安すぎると、「売主が焦っているから、もう少し価格が下がるかもしれない」と受け取られ、売却期間が長引く原因になります。不動産会社の査定を確認するとともに、自分でもネットなどで周辺の相場を調べておくことが大切です。
売却の時期が悪い
一般的に、不動産市場は1月~3月に活発になると言われています。4月の新年度に合わせて引越しをしようと、この時期に物件の購入を検討する人が多いからです。
こうした時期以外に売りに出すと、物件を探している人が少なく、売却期間が長引く要因になることがあります。地域によっても最適な売り出しのタイミングは異なるため、価格と合わせて不動産会社と相談して決めるのがよいでしょう。
住宅ローンが残っている
住宅ローンが残っていても不動産は売却できますが、引き渡しのときまでに、売却代金や手元の資金でローンを完済できる見通しが必要です。
売却価格を低めに設定したり、資金計画を誤ったりすると完済ができず、売却期間が長引く要因になります。住み替えの費用や諸費用を含めた資金計画を正しく立て、完済の目途が立ってから売却活動を始めましょう。
営業担当のやる気がない
どんなに好条件の物件でも、担当者が物件情報の掲載や営業活動を行わなければ、購入希望者は見つかりません。媒介契約を結んだ不動産会社の営業担当のやる気がないと、売却期間が長引く要因になります。
大手不動産会社でも、担当者によっては知識や経験不足から話に根拠がなかったり、わかりやすく伝えられず不信感を与えてしまったりすることがあります。大手だから必ず短期間で売れるわけではないため、ネットの口コミや実際に担当者と話した印象から、信頼できる人に任せましょう。
競合物件が魅力的
売却する際は、どのような物件が売りに出されているかを確認することが大切です。条件が似ていて、間取りや最寄駅からの距離、金額などが優れている物件があると、購入希望者はそちらに流れてしまいます。
売り出し時に競合物件がなくても、売却活動の最中に現れる可能性がある点にも注意しましょう。
4. 家の売却期間を早める5つのポイント
売却が長引く要因を踏まえ、売却期間を早めるためのポイントを5つ紹介します。
適正価格で売却する
先ほど解説した通り、売却価格は高すぎても安すぎても売却期間が長引く要因になります。複数の不動産会社に査定を依頼し、自分でもネットなどで条件の似た物件を調べ、周辺の相場を把握してから適正価格で売りに出しましょう。
売りに出す際は、理想の売却価格と売却価格の最低ラインを決めておくとよいでしょう。最低ラインで売りに出すと、価格交渉に応じられず、せっかくの購入希望者を逃してしまいます。不動産会社から提示される過去の成約情報などで適正価格を知り、理想の価格に近い金額で売り出すのがおすすめです。
不動産市場が活発な時期に売却する
不動産市場が活発になると言われる1月~3月は、新年度から新居で暮らせるよう購入物件を探す人が増えます。売却期間を早めたい場合は、この時期を狙って売りに出すとよいでしょう。
ただし、活発な時期だからこそ競合物件が多く出てくる可能性がある点には注意が必要です。
不動産会社と専任媒介契約を結ぶ
専任媒介契約を結ぶと、不動産会社がその物件の売却活動を優先的に行ってくれる可能性が高くなります。
一般媒介契約で複数社に依頼したほうが窓口が広がると考える方もいるかもしれません。しかし、専任媒介契約などでレインズに物件が登録されれば、ほかの不動産会社も物件情報を見られるため、購入希望者がいれば紹介してもらえます。
また、売主がやり取りをするのは1社だけで済むため、手間がかからないのもメリットです。媒介契約には契約期間があり、満了後に更新しなければ、他の不動産会社に依頼したり一般媒介契約に切り替えたりすることもできます。契約期間は媒介契約書で確認し、まずは信頼できる不動産会社に専任で依頼するのがおすすめです。
不動産を清潔に保っておく
特に住宅の場合は、内覧で好印象を持ってもらうために、建物内や敷地内を清潔に保っておくことが大切です。
購入希望者が内覧の前に近くを通り、外観だけを見ることもあります。内覧日が決まってから慌てて掃除するのではなく、売りに出す前から清潔にしておくことで、売却期間を早めることにつながります。
不動産会社に買い取ってもらう
不動産会社が転売を目的に不動産を買い取るケースがあります。購入希望者を探す手間がない分、短期間で売却できる可能性があります。
不動産の買取は、仲介で売却する場合の相場より低い金額での売却になるのが一般的です。
なかなか購入希望者が見つからず売却が長期化すると、その間の維持費を負担し続けることになります。そのような場合は、不動産会社に買い取ってもらうのも一つの選択肢です。
よくある質問
この記事は2026年9月時点の制度にもとづいています。民法などの制度や手続きは改正されることがあるため、実際に契約する前に最新の情報をご確認ください。
まとめ
- 不動産売却にかかる期間は物件によってさまざまで、半年ほどを見込んで余裕のある計画を立てると安心
- 査定から媒介契約までは2週間~1か月、売却活動は1か月~3か月、売買契約から引き渡し・決済までは1か月~3か月が目安
- 売買契約では、2020年4月1日から始まった契約不適合責任の内容を確認する
- 売却が長引く主な要因は、価格・時期・住宅ローン・営業担当・競合物件
- 早く売るには、適正価格の設定、1月~3月の売り出し、専任媒介契約、物件を清潔に保つこと、買取の検討がポイント
売却期間を早めることで維持費の負担が軽くなり、資金計画やライフプランも立てやすくなります。売却の流れとポイントを正しく理解して、納得のいく売却を目指しましょう。
Room’s(ルームス)は、地域密着のネットワークを活かして不動産に関わってきました。不動産売却は、地域の相場を熟知していなければ、希望の価格や期間での売却はうまくいきません。売主様の利益を考え、できる限り早く、高く売却するお手伝いをいたします。不動産の売却をお考えの際は、お気軽にご相談ください。














